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「監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」の改正について」(公開草案)の公表について
日本公認会計士協会より、2020年6月22日に「監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」の改正について」(公開草案)が公表されました。本公開草案は、2020年7月22日まで意見が募集されています。
1. 本公開草案の概要
本公開草案は、品質管理レビュー制度の改正(2020年7月以降実施するレビュー手続から適用)の内容を反映させるため、関連する監査基準委員会報告書の改正の一環として、監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」の改正を提案するものです。
主な改正点は、以下のとおりです。
・品質管理レビュー報告書において、結論の種類(「限定事項のない結論」、「限定事項付き結論」及び「否定的結論」)が廃止され、監査事務所の品質管理のシステムの整備及び運用の状況について「極めて重要な不備事項」又は「重要な不備事項」の有無に関するレビューの実施結果が記載されることになったため、A31項(1)※に反映させた。
・従来のフォローアップ・レビューが廃止され、通常レビューを実施した結果、「極めて重要な不備事項」又は「重要な不備事項」のある実施結果となった場合は、原則として、翌年度に通常レビュー又は改善状況の確認を実施して必要な指導を行うこととされたため、A31項(1)※に反映させた。
※監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」A31項では、「監査事務所の品質管理のシステムの外部のレビュー又は検査の結果については、監査契約の新規締結又は更新に際して、直近の状況に基づき以下の事項を伝達し、監査期間中にレビュー若しくは検査の結果を受領した場合には、個々の状況に応じて適宜伝達することが適切である」としている。同項(1)では、日本公認会計士協会の品質管理レビュー結果の伝達事項を規定している。
2.適用時期
2020年7月1日以降新たに開始される品質管理レビューの結果の伝達から適用することが提案されています。
なお、本稿は本公開草案の概要を記述したものであり、詳細については下記をご参照ください。
日本公認会計士協会