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日本公認会計士協会において「サステナビリティ報告に対する信頼の構築と保証への準備:サステナビリティ情報のためのガバナンスと内部統制」の翻訳が公表
2025年2月27日に日本公認会計士協会は、国際会計士連盟(IFAC)が公表した「サステナビリティ報告に対する信頼の構築と保証への準備:サステナビリティ情報のためのガバナンスと内部統制」(以下、本ガイド)の翻訳を公表しました。本ガイドは、サステナビリティ情報のための効果的なガバナンス体制と内部統制の確立方法について、次の三つのポイントに焦点を当てて示しています。
1.同時開示の促進
サステナビリティ開示を財務諸表と同時に公表することで、企業の透明性と一貫性を確保することが求められていること
2.除外事項の低減
保証の結論や監査意見に除外事項が付される可能性を低減するため、適切なガバナンスと内部統制の構築が不可欠であること
3.投資家の期待
サステナビリティ報告が財務諸表と同様に厳格かつ倫理的に作成されていることを投資家は期待していること
具体的な内容として本ガイドにおいて次の記載が示されています。
1.ガバナンスと統制環境の整備
内部監査人協会(IIA)の三つのラインモデルが紹介されています。
2.財務報告の実務の活用
財務報告に係る内部統制(ICFR)プロセスを、サステナビリティに関するデータ収集や報告、開示のためのプロセス等にまで拡大することの有用性を解説しています。
3.ガバナンスと統制活動の年次サイクル
サステナビリティ情報のためのガバナンス及び統制活動の年次サイクルを解説しています。
4.年次サイクルのステップ
年次サイクルの各ステップ(重要性評価、重要な虚偽表示リスクの評価、統制目標、統制カタログ、標準業務手順書(SCP)、モニタリング、外部保証)について解説しています。
本解説の詳細は、日本公認会計士協会の公式ウェブサイトでご確認いただけます。