会計監査の深層と新たな監査価値創造

日頃より会計監査へのご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。
おかげさまで、八重洲監査法人は昨年、創立55周年を迎えることができました。この間、私たちは会計監査を通じて財務諸表に信頼性を付与することで、健全な資本市場の一端を担ってまいりました。

「公正性で社会に貢献する」

これは半世紀以上にわたり育まれてきた八重洲監査法人の基本理念です。
私たちはこの理念に基づき、各監査現場で真摯な対話を重ね、クライアントの現状理解を深めながら、高品質な監査を提供してまいりました。
今日のデジタル社会では、過剰ともいえる情報が溢れています。その中で、信頼できる財務情報を見極め、公正な判断を提供することがますます重要となっており、監査の社会的役割は一層高まっていくと考えています。

「継続は力なり」とは言いますが、私たちは単に変わらないことが「継続」とは考えていません。新たな監査手法や知識、品質マネジメント思考を常にアップデートし、革新を重ねなければ、時代に応える監査品質は維持できないと考え地道な努力を重ねています。

例えば、近年では積極的なIT活用により、監査プロセスを効率化してまいりました。自動化されたタスクやデータ分析により、時間とリソースを節約し、リスク評価の精度を高めています。大量のデータを分析することで、隠れたリスクを特定し、アクセス制御やセキュリティ対策を講じることで、データの適切な保管と必要時にアクセスできる環境を確保しています。
監査品質のマネジメントにおいても、従来型の品質管理手法を超え、組織風土やスケーラビリティ、個々のクライアントや監査チームの特性を考慮したリスクベースの戦略的品質マネジメント体制への転換を進めています。

このように時代の変化に対応しつつも、八重洲監査法人には今後も変わらず大切にしたい価値観があります。それは監査基準やIT、AI環境がいかに進化、変遷しても、私たちの組織の本質的な価値は個々の「人」と良好なチームワーク、そして確かなコミュニケーション力にあるとの思いです。
八重洲監査法人はクレストンネットワークの一員として、グローバルな視点も取り入れながら、パートナーやスタッフ一人ひとりの人間性、専門性、多様性を重視し、健全で開放的な組織風土と新たな監査価値の創造に向けて、一丸となって前進してまいります。

2025年1月6日