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(Japanese only) 日本公認会計士協会の「倫理規則」改正について
日本公認会計士協会より、2022年10月31日に「倫理規則」の改正が公表されました。
1.本改正の概要
日本公認会計士協会の倫理規則は、会員が職業的専門家としての社会的役割を自覚し、自らを律し、かつ、社会の期待に応え、公共の利益に資することができるよう、その職責を果たすために遵守すべき倫理の規範です。
今回の改正では、主な体系及び構成の見直し及び主な個別規定の見直しが行われました。
その主たる改正内容は、以下の通りです。
〈主な体系及び構成の見直し〉
・「独立性に関する指針」「利益相反に関する指針」「違法行為針」を廃止し、「倫理規則」に統合。
・「職業倫理に関する解釈指針」は、「倫理規則に関するQ&A」に名称を変更するとともに、倫理規則の適用上の留意点や具体的な適用方法の例示を実務上の参考として示すものとして、規範体系の枠外における実務ガイダンスとして位置付けた。
・各セクションに《1.はじめに》を設け、概要及び背景(存在する可能性のある阻害要因を含む。)を記述するとともに、基本原則の遵守、独立性の保持及び概念的枠組みの適用に関する規定を定め、その重要性を強調。
・一般的及び具体的な義務を定める要求事項と要求事項の遵守を支援するためのガイダンスを提供する適用指針を明確に区別。
・改正前の倫理規則では「会計事務所等」という文言には原則としてネットワーク・ファームを含む規定となっていたが、各規定において個別に「ネットワーク・ファーム」の文言を明記すること等により、責任の主体を明確化。
〈主な個別規定の見直し〉
・セーフガード
基本原則の遵守に対する阻害要因との対応関係の明確化/セーフガードの定義の見直し/採用に関する業務
・「会計事務所等所属の会員」に適用される「組織所属の会員」に対する規定の明確化。
・組織所属の会員に対する規定が、会計事務所等所属の会員に対しても適用されることの明確化。
・職業的専門家としての判断の行使。
概念的枠組みの適用において求められる職業的専門家としての判断について、「基本原則の遵守と職業的懐疑心」「基本原則の遵守と職業的懐疑心との関係を説明」の適用指針の追加。また、基本原則のうち「公正性の原則」を「客観性の原則」へ名称変更を行っている。
・勧誘
勧誘の範囲について包括的なフレームワークを規定。
2.適用時期
2023年4月1日から施行されます。ただし、会員の判断において早期適用することができます。
なお、本稿は本改正の概要を記述したものであり、詳細については下記をご参照ください。
日本公認会計士協会