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(Japanese only) 監査基準委員会報告書510「初年度監査の期首残高」等の改正について
日本公認会計士協会より、2020年4月17日に監査基準委員会報告書510「初年度監査の期首残高」、監査基準委員会報告書570「継続企業」、監査基準委員会報告書705「独立監査人の監査報告書における除外事項付意見」、監査基準委員会報告書706「独立監査人の監査報告書における強調事項区分とその他の事項区分」及び監査基準委員会報告書710「過年度の比較情報-対応数値と比較財務諸表」の改正が公表されました。
1. 本報告書の概要
公表された監査基準委員会報告書は、2019年9月3日付けの監査基準改訂の内容を反映させるため、関連する監査基準委員会報告書を改正するものです。なお、改定監査基準では、主たる改正点として、監査報告書の意見のうち「意見の除外による限定付適正意見」「監査範囲の制約による限定付適正意見」について、除外事項に関し重要性はあるが広範性はないと判断し限定付適正意見とした理由を記載しなければならないことを明確化しています。
〈公表された監査基準委員会報告書〉
監査基準委員会報告書510「初年度監査の期首残高」
監査基準委員会報告書570「継続企業」
監査基準委員会報告書705「独立監査人の監査報告書における除外事項付意見」
監査基準委員会報告書706「独立監査人の監査報告書における強調事項区分とその他の事項区分」
監査基準委員会報告書710「過年度の比較情報-対応数値と比較財務諸表」
上記の公表された監査基準委員会報告書の主な改正点として、各監査基準委員会報告書の監査報告書の文例における限定付適正意見の根拠区分に、除外事項に関し重要性はあるが広範性はないと判断し限定付適正意見とした理由の記載が追加されています。
2. 適用時期
監査基準委員会報告書510「初年度監査の期首残高」は2020年3月31日以後終了する事業年度に係る監査から、同570「継続企業」は2020年3月31日以後終了する事業年度に係る監査及び2020年9月30日以後終了する中間会計期間に係る中間監査から適用されます。また、同705「独立監査人の監査報告書における除外事項付意見」及び同706「独立監査人の監査報告書における強調事項区分とその他の事項区分」並びに同710「過年度の比較情報-対応数値と比較財務諸表」については、監査上の主要な検討事項に関連する要求事項及び適用指針は2021年3月31日以後終了する事業年度に係る監査から、これ以外の改正は、2020年3月31日以後終了する事業年度に係る監査から適用されます。
なお、本稿は本報告書の概要を記述したものであり、詳細については下記をご参照ください。
日本公認会計士協会