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(Japanese only) 監査基準委員会報告書580「経営者確認書」の改正について
日本公認会計士協会より、2021年12月10日に監査基準委員会報告書580「経営者確認書」の改正が公表されました。
1.本報告書の概要
本報告書は、財務諸表監査において経営者から入手する経営者確認書に関する実務上の指針を提供するものです。本報告書における監査人の目的は、下記の通りです。
・経営者が、財務諸表の作成責任及び監査人に提供した情報の網羅性に対する責任を果たしたと判断していることについて、経営者から経営者確認書を入手すること
・監査人が必要と判断する場合又は他の監査基準委員会報告書で要求されている場合、経営者確認書によって、財務諸表又は財務諸表における特定のアサーションに関して入手した他の監査証拠を裏付けること
・経営者から入手した経営者確認書に適切に対応すること、又は監査人が要請した経営者確認書が提出されない場合には適切に対応すること
今回の改正は、収益認識に関する会計基準(2018年3月30日)の公表及び金融商品に関する会計基準(2019年7月4日)等の改正に伴い、経営者確認書の記載例(その他追加項目の確認事項(財務諸表監査全般に共通する事項)の記載例)を変更するものです。
〈損益1.売上の新旧対照表〉
旧 | 新 |
・実現主義の原則に従い収益の認識を行っており、これらには、通常の製品保証等を除き、販売の認識要件を満たさなくなるような返品等の付帯的な条項や返品権が付されておりません。
・[収益認識の判断に必要な取引条件を確認したい取引(例えば、代理店又は再販業者との間の販売取引)]に関する全ての契約は貴監査法人に提示しております。 ・貴監査法人に提示した契約書が販売に関する取決めの全てであり、文書によるものも口頭によるものも含め他の取決めはありません。 | ・顧客との契約から生じる収益は、約束した財又はサービスを顧客に移転することにより履行義務を充足した時に又は充足するにつれて、取引価格のうち、充足した履行義務に配分された額で認識し、適切に損益計算書に表示し、適切かつ十分に注記しております。 ・[収益認識の判断に必要な取引条件を確認したい取引(例えば、代理店又は再販業者との間の販売取引)]に関する全ての契約は貴監査法人に提示しております。 ・貴監査法人に提示した契約が販売に関する取決めの全てであり、文書によるものも口頭によるものも含め他の取決めはありません。 |
2.適用時期
2022年3月31日以後終了する事業年度に係る監査から適用されます。
なお、本稿は本報告書の概要を記述したものであり、詳細については下記をご参照ください。
日本公認会計士協会