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(Japanese only) 改正実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」の公表について

(Japanese only)

企業会計基準委員会(ASBJ)より、2022年3月17日に改正実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」が公表されました。

 

1.本実務対応報告の概要

2014年7月の金融安定理事会(FSB)による提言に基づく金利指標改革が進められている中で、ロンドン銀行間取引金利(以下「LIBOR」という。)の公表が2021年12月末をもって恒久的に停止され、LIBORを参照している契約においては参照する金利指標の置換が行われる可能性が高まっていました。これに対応し、企業会計基準委員会(ASBJ)では、LIBORを参照する金融商品について必要と考えられるヘッジ会計に関する会計処理及び開示上の取扱いを明らかにすることを目的とし、実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(以下「2020年実務対応報告」という。)を公表しました。なお、2020年実務対応報告では、同公表時の金利指標の選択に関する実務や企業のヘッジ行動について不確実な点が多いため、公表から約1年後に、金利指標置換後の取扱いについて再度確認する予定としていましたが、2021年3月に米ドル建LIBORの一部のターム物についての公表停止時期が2023年6月末に延期される正式なアナウンスが出されました。

今回改正された実務対応報告では、上記等を理由として、2020年実務対応報告における金利指標置換後の会計処理に関する取扱いの適用期間を2024年3月31日以前に終了する事業年度まで1年延長すること等の改正を行いました。

また、改正実務対応報告では、同公表時点で、米ドル建LIBOR及びそれ以外の通貨建てのLIBORに関する不確実性が完全になくなったということでもないため、金利指標置換後の取扱いについて再度の確認を行う時期を1年後に限定せず、将来必要な場合には改めて確認を行うこととしました。

 

2.適用時期

公表日(2022年3月17日)以後適用することができます。

 

なお、本稿は本実務対応報告の概要を記述したものであり、詳細については下記をご参照ください。

企業会計基準委員会(ASBJ)

https://www.asb.or.jp/jp/accounting_standards/practical_solution/y2022/2022-0317.html